2010年1月31日日曜日

ソウルのレコードが作りうる最高のグルーヴの一つ

博文堂書店木更津店 しばた
















キング・カーティス
「ライヴ・アット・フィルモア・ウェスト」
WPCR-75472

今回紹介するのは、
60年代ATLANTIC SOULに於ける看板SAX奏者、
キング・カーティスの1971年発表ライヴ盤。
アレサ・フランクリンのバックバンド、
KINGPINSの一員として前座で登場した時の
音源を編集したものです。

ロックファンに対してのサービスか、
ZEPの「胸いっぱいの愛を」、
プロコルハルム「青い影」をカヴァーしており、
グルーヴィなソウル・インストに仕上げています。
無論、全編素晴らしいのですが、
本来はアンコールで演奏された
1曲目「MEMPHIS SOUL STEW」が最高。
ライヴ最後のメンバー紹介兼ご挨拶といった
各メンバーのソロパートを含んだお祭り騒ぎの楽曲。
総勢10名以上の大所帯でビリー・プレストン等、
一流メンバーがそれぞれ見せ場を作りながら、
大きなうねりを作り出していく様は圧巻。
このグルーヴを生み出している源はリズム隊。
若き日のバーナード・パーディー(DRUMS)と
ジェリー・ジェモット(ベース)の貢献は大です。

最後になってしまいましたが、
リーダー、キング・カーティスも大活躍です。

2010年1月24日日曜日

 「Make Her Mine」収録、デラム・レーベルのモッズ編集盤

博文堂書店木更津店 しばた
















オムニバス
「THE MODS SCENE 」POCD-1298

これまでは「直近にリリースされたアルバムを出来るだけ紹介しよう」
と心掛けてきましたが、より幅広いタイトルを載せたいと思い、
今週からは私自身の棚から抜き出したものも併せて紹介いたします。

というわけで、
棚の最初の段(BRITISHコーナー、BEAT/R&B)より、
モッズのオムニバス盤です。

英国の老舗レーベルDERAM(=DECCA)の創立何周年かの記念として、
60年代の音源を中心としたコンピレーションがリリースされたのですが、
本作もそのうちの1枚。

ジーンズのCMで使われて以来、
今日までBGMとしてTVなどで耳にするHIPSTER IMAGEの
激レアシングル「Make Her Mine」を収録している為、
本作のみ日本盤としてリリースされました。
1999年にリリースされたものですが、
好評なのか今日でも型番が生き残っており、
オムニバスとしても異例のロングセラー・アイテムとなっています。
 
60年代英国の若者によるムーヴメント、
MODSに支持された音楽(主に米国のR&BやSOUL、
そしてBRITISH BEATなど)をコンパイルしたもの。
とはいえ、英国のレーベルだけに
本場米国のブラック・ミュージックが収録されているわけではなく、
主にBRITISH BEAT(一部、BEATの次のムーヴメントにあたる
PSYCHEDELIC ROCKもあり)で纏められています。
目玉はもちろん、HIPSTER IMAGE(いつ聴いてもワクワクさせてくれます)ですが、
他にもTHE POETS「THAT'S THE WAY IT'S GOTTA BE」など
レア音源を多数収録しており、充実した内容。

英BEATマニアは当然持っている本作ですが、
リマスターされたBEATLESの初期作品が気に入った方や、
CDショップ大賞にも入賞しているBAWDIESあたりから
英BEATに入ろうという初心者の方にも、
オススメできる充実の楽曲群。
日本盤には各グループ、
楽曲の詳細な解説が付いているのもポイント。

最後に 
リレーブログ365日更新、
今年こそは実行したいですね。
取り敢えず週1で7人投稿すれば達成出来ると思うので、
協力してくれる有志、待っています。

2010年1月17日日曜日

ブライアン・オーガー、プログレに転向。

博文堂書店木更津店 しばた














ブライアン・オーガーズ・オブリヴィオン・エクスプレス
「ブライアン・オーガーズ・オブリヴィオン・エクスプレス」
IECP-10204


昨年12月にリリースされたブライアン・オーガーHDCD紙ジャケ・シリーズ第2弾は、
TRINITYに続き、結成したグループOBLIVION EXPRESSの初期作品。
本作は1970年に発表された1STアルバム。
 
 60年代後半までTRINITYでモッズ・オルガンを鳴らしていたオーガーも
最終作「BEFOUR」ではジャズ・ロックへと完全にシフトしていました。
メンバーを一新、先鋭的な高度なテクニックを持つメンツを
揃えた新グループ一作目の本作でも、その延長線上にある(時流に乗った)
プログレッシヴなジャズ・ロックを指向しています。
 
インプロヴィゼーションの充実が図られて、
緻密な演奏が楽しめる一方で、グルーヴィな魅力が充満。
そこにはオーガー元来のルーツである米R&Bだけでなく、
アフロ・ファンク由来のノリが含まれています。
その影響の根源にあるのは同年にリリースされた
電化マイルスによる究極の名盤「BITCHES'BREW」。
そこでギターを務めるジョン・マクラフリンによる
ソロアルバムより選曲した「DRAGON SONG」のカヴァーを
一曲目に持ってきているのも、そのあらわれでしょう。
ファンキーなプログレッシヴ・サウンドが聴ける、
今日でも刺激的な一枚です。

2010年1月10日日曜日

イギー・ポップ初期の最高傑作

博文堂書店木更津店 しばた













イギー・ポップ
「ラスト・フォー・ライフ」
TOCP-53897 

1977年2NDアルバム。
1STから引き続き、
デヴィッド・ボウイのプロデュースにより、
制作されました。
先週と同じことを書いてしまいますが、
やはり本作もデヴィッド・ボウイの作曲・アレンジが
全面的に冴え渡っているアルバムです。
 
ただ、前作ではボウイにもたれかかっていたイギーが、
本作ではリハビリを経て完全復帰、
しっかりと立ち上がり人生を謳歌している様が
聴いていて伝わります。
前作には無かったイギー主導の
シンプルなロックンロール要素が増えているのも特徴。
結果、当時のボウイ作品ならではのデカダンな雰囲気に
VELVET UNDERGROUNDのような妖しさが加わって
独特の魅力を醸し出しています。
 
英ロックマニア向けの情報としては、
RICKY GARDINER(70年代英VERTIGO所属、
BEGGARS OPERAのソングライター)が
曲の共同作者として名を連ねている点にも注目です。
 
3ヶ月限定なのでお早目にご注文を。

2010年1月4日月曜日

ジャケのポーズは太極拳らしいです

博文堂書店木更津店  しばた



イギー・ポップ
「イディオット」
TOCP-53557

今回はEMIの3ヶ月限定廉価再発(1500円)のラインナップ90枚より
イギー・ポップを紹介します。
同時期にワーナーからSTOOGESの紙ジャケが再発されているだけに
キャリアを振り返るには絶好のタイミングでしょう。
 
本作は1977年にリリースされたファースト・アルバム。
ドラッグ漬けでどん底状態であったイギーを救うべく、
最大の後援者といえるデヴィッド・ボウイ(そういえば彼も最近載せました)が
プロデュースを担当した一枚です。

全曲ボウイとイギーの共作ということですが、
同時期のボウイ作品(ベルリン期)をより粗くした印象で、
(「すべての若き野郎ども」の例も想起させる)
これぞボウイ印のオーバー・プロデュース。
デヴィッド・ボウイ60%と言うところでしょうか。
クレジットはありませんがボウイ作品に於ける強力ブレーン、
トニー・ヴィスコンティもリミックスに参加していますので、
英国臭を強く感じさせます。
 
結果、以後のソロ作品とは一線を画す貴重なアルバムとなりました。
当時から賛否両論あった本作ですが、
今だからこそ興味深く聴くことが出来ます。
先に述べましたが、3ヶ月限定(3月初めまで)なので
お早目にご注文を。