2010年5月25日火曜日

今度こそ、廃盤になるまえに買っておこう

博文堂書店木更津店 しばた


















クリス・レインボウ
「ホワイト・トレイルズ」
VSCD-3339

今週は、私が知らない間に再発されていた英国のSSW、
クリス・レインボウの3rdアルバムを紹介します。
1979年発表。
英国人でありながら、
爽やかなコーラス(多重録音)が印象的なPOPサウンドは、
中期BEACH BOYSを想起させるアメリカ志向です。
ベテランのセッション・プレイヤーが多数参加しており、
第二期JEFF BECK GROUPに参加していた
マックス・ミドルトン(ギター)など、
黒めの編成なことも、ポイント。
残された3枚のアルバムの中でもAOR度が高い本作は、
最もアメリカ寄りとも言えますが、
楽曲の粒が揃った最高傑作です。

英国特有の憂いを含んだメロディに気がつくころには、
本作の魅力にとりつかれていることでしょう。

2010年5月19日水曜日

米ブルースと英サイケデリックの融合

博文堂書店木更津店 しばた


















ケヴィン・コイン
「ケース・ヒストリー」
AIRAC-1470


1972年作品。英国のブルース・ロック・バンド、
SIRENのヴォーカリストが、
グループ解散後にリリースしたソロ1作目。

まず、SIRENについて説明します。
SIRENは、ジョン・ピールが設立したダンデライオン・レーベルに所属していたグループ。
黒人音楽をルーツとした、ホワイト・ブルース系統の音楽で、
ヴォーカルのケヴィン・コインも、
伝統的シャウト・スタイルを持ち味としています。
ミック・ジャガーに似ているとも言われますが、
語尾で舌を巻く爬虫類系(アクセルローズなど)のクセを持っているのが特徴的。
ROLLING STONESほど洗練されておらず、
泥臭いブルース、フォークをやっています。

本作も、バンドの音楽性を引き継いだ作品となっていますが、
所々で、サイケデリック趣味が出ており(もう時は1972年だというのに)、
いくつかの楽曲は、幻想的なサイケデリック・フォークとなっています。
そこではSIRENの泥臭さとは一線を画した哀感を楽しむことが出来ます。

2008年にリリースされているものですが、
単独でのCD化は恐らく初めてでしょう。
英アンダーグラウンド好きなら満足出来る一枚。
機会があれば是非。
本作後、英VIRGINへ移籍して作品を発表し続けます。
70年代後半までは特に傑作が揃っています。

2010年5月10日月曜日

「Do Me」以外も聴き所多し

博文堂書店木更津店 しばた


















テディ・ペンダーグラス
「テディ」
EICP-1334

今週はソウルの棚から。
今年1月に亡くなってしまったテディ・ペンダーグラスの
1979年3RDアルバム。
セクシーなバリトン・ヴォイスが大変魅力的で、
その声を生かしたバラードナンバーを得意とする
偉大なソウル・シンガーでした。

今回CD化された(意外にも国内では初めてのCD化となります)
フィラデルフィア時代のアルバムは全て素晴らしい内容ですが、
やはり「ひげダンス」のテーマとして使われた元曲
「Do Me」が収録されている本作が一番人気でしょう。
前半を得意のラブソング、後半をディスコ・ナンバーで揃えた構成になっており、
70年代ブラック・ミュージックの熱狂を味わうことが出来る名盤。
ジャケも最高です。

2010年5月3日月曜日

ジャケに偽りなしの叩きっぷり

博文堂書店木更津店 しばた


















アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ
「フリー・フォー・オール」
TOCJ-8553

今回は「BLUE NOTE BEST & MORE」シリーズから一枚紹介。
番号53番のアート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ
「フリー・フォー・オール」、1964年録音です。
 
ジャズ・メッセンジャーズの作品群の中では後期に属するものなので、
有名な「バードランドの夜 1,2」や「モーニン」程の知名度はありませんが、
インパクト抜群の内容。

メンツはフレディ・ハバード(tp)、カーティス・フラー(tb)、
ウェイン・ショーター(ts)、シダー・ウォルトン(p)、
レジー・ワークマン(b)、アート・ブレイキー(ds)。
全4曲素晴らしいのですが、
やはり冒頭1曲目のタイトル曲。
ブレイキーの超人的手数のドラムに煽られて、
全メンバーがテンション最高潮で暴れまわる熱狂が楽しめます。
ライブ盤よりも、熱いと書いておきましょう。
 
さて、1100円でブルーノートの名盤が買えてしまうというこのシリーズも、
7月を持って出荷停止となるそうです。
全220タイトル、全て素晴らしいものですので、
興味を持ったアルバムだけでも購入されておくことをオススメします。

2010年4月20日火曜日

英BEAT屈指のヴォーカリストと言えば

博文堂書店木更津店 しばた







スペンサー・デイヴィス・グループ
「ゼア・ファースト」
LP+9 UICY-93686

毎回、2箇所のCD棚の各段から一枚ずつ紹介している本欄ですが、先々週に引き続き、BRITISH BEATです。上から2段目も、BEATゾーンなのでした。

今回は1965年に発表されたSPENCER DAVIS GROUPの1STを紹介します。
50~60年代SOUL、R&Bを研究した黒いサウンドが身上。

この1STでは、自作曲も少ないのですがその分、
彼らの資質が、ストレートに現れている点が魅力的。
グループ名通り、リーダーはスペンサー・デイヴィス
(リード・ヴォーカル兼リード・ギター兼オルガン、ピアノ)です。
多くの曲でサビに入ると絡むセカンド・ヴォーカル、
その若さ溢れるソウルフルな歌声で主役交代です。
当時16才のスティーヴ・ウィンウッドこそが真の主役。
(BRITISH BEATとなるとやはり)BAWDIESが好きな方は是非。
どっぷりと、はまっていただきたいグループです。

3RDまでは4月2日にまとめて再発(SHM紙ジャケ)されていますので、
今すぐお店へ急ぎましょう。
余談ですが、スペンサー・デイヴィスも粋なピアノを聴かせてくれています。

2010年4月12日月曜日

奇跡。ウィンドが国内盤で復刻。

博文堂書店木更津店 しばた















ウインド
「モーニング」
SICP-2591 

2月24日にリリースされた
ソニー・ユーロ・ロック・シリーズの一枚。
BMGがソニーと合併した為に、
企画が引き継がれた訳ですが、
ソニーからマニアックなユーロ・ロックが
リリースされる様は快挙です。
 
さて、本作ですが、
1972年に発表されたドイツのロック・バンド、
ウィンドの2NDです。

1STではこれぞ70年代ジャーマンHRの典型とのいうべき、
ダークなオルガン・ヘヴィ・サウンドを聴かせてくれたのですが、
一転、本作ではメロトロン全開、
クリムゾン系プログレッシヴ・ロックに方向転換しています。
ジャケットからも伝わる陽気でメルヘンチックな雰囲気は、
ダークでドロドロしたものが多い、]
この時期のドイツ物では珍しいです。
1STの名残が残るHR曲⑥「Puppet Master」は
メロトロンの煌びやかな間奏部と、
ヘヴィなHRパートが交互に展開する面白い曲。

初回限定だけにお早めの入手をおすすめします。

2010年4月5日月曜日

時代とレーベルに振り回されたグループ

博文堂書店木更津店 しばた








エイメン・コーナー
「フェアウェル・トゥ・ザ・リアル・マグニフィセント・セヴン+8」
VICP-70114

1969年発表2NDアルバム。
AMEN CORNERは、
アンディ・フェアウェザー・ロウを中心に結成された
BRITISH BEAT GROUP。
当時はアイドル扱いされていたようですが、
ソウルフルなヴォーカルが映える
R&Bナンバーを得意とする実力派です。

本作はDERAMからIMMEIDATEへと移籍した後に発表されており、
1969年というサイケPOP全盛期に発表されたこともあり、
非常にサウンド・エフェクトが厚いのが特徴です。
泥臭さを魅力としていたAMEN CORNERでさえ、
マジカル・ポップに仕上げてしまうIMMEDIATEの影響力の凄さを感じると共に、
滲み出るソウルフルな魅力とのアンバランスが楽しめるポイントです。
夢見心地な「THE WEIGHT」(THE BANDのカバー)も面白いですよ。

AMEN CORNERは、もう一枚ライブ盤をリリースして解散。
(よりソウル色が強いDERAMからリリースされた1STは
4/2に紙ジャケが再プレスされます。要チェック→UICY-94021)
アンディ・フェアウェザー・ロウは、この後Fair Weatherを結成。
NEONより唯一のアルバムをリリースしています。

2010年3月29日月曜日

本当は夏向きだけど、春に聴くのもいいかもしれない

博文堂書店木更津店 しばた











モアシル・サントス
「サウダージ」
TOCJ-6751

今回はブラジル音楽から一枚紹介します。
名曲「NANA」の作者として知られるブラジルのサックス奏者、
モアシル・サントスによるブルー・ノート録音2作目。
1974年。

ブラジリアン・ジャズの名盤として知られており、
60年代のジャズ・ボッサほど熱くない分、
フルートなどが爽快さを演出、
グッと洗練されています。
帯に書いてある「極上のサウダージ感」というものを
具体的に説明することは出来ませんが、
一度演奏が始まればぼーっと気持ちよく身を委ねてしまう
心地よさがあります。
店頭演奏するとたちまち、
お洒落空間に早変わりです。

最後にリリースされた
「NEW NOTE CLASSICS SERIES」での規格(限定盤/2009年)が
まだ生きているようです。
お早めにどうぞ。

2010年3月22日月曜日

わお。

博文堂書店木更津店 しばた











フラッシュ
「フラッシュ」
ARC-8020

初期YESのギタリスト、ピーター・バンクスが脱退後、
在籍していたプログレッシヴ・ロック・グループ、FLASHの1STです。
1972年。
本作の魅力はやはりジャケ。

あんまり語れないんですが、、、好きです。
紙ジャケもいいんですが、LPだとよりナイスです。
もちろん、持っていますよ。 

一応、内容についても触れておきましょう。
音楽性は、初期YESの雰囲気を持ちつつも、
より荒削りでジャム要素を強めたもの。
長尺曲が多いのですが、
思わず聴き手が応援してしまうほどの(テクニック的に)
ギリギリ感が全編で感じ取れます。
それを楽しんでこそ、正しい英国ロックファンと言えるでしょう。
(ちなみにFLASHの最高傑作は3RDです)。
2枚組SHM-CD仕様で再リリースされました。
この機会に是非。

2010年3月15日月曜日

ジミー・ウェッブ/エル・ミラージュ 

博文堂書店木更津店 しばた

















ジミー・ウェッブ
「エル・ミラージュ」
WPCR-75246 

1977年発表。
ジミー・ウェッブは60年代後半から数々のヒット曲を送り出していた、
70年代当時アメリカを代表するソングライターの一人でした。

本作は最高傑作とされる、自身6枚目のアルバム。
70年代に発表されたアルバムはどれも充実しているのですが、
本作の人気を高めているのは、
プロデューサー、ジョージ・マーティンの起用。
ストリングスを重厚に施した、
得意の手法で楽曲のハイライトを際立たせています。
英国のフォーク・ロック・グループUNICORNがカヴァーした「P.F. Sloan」、
リンダ・ロンシュタットが取り上げた「The Moon Is A Harsh Mistress」を収録。
美しいメロディはもちろん、
アメリカ人ならではの大らかでスケールの大きな曲展開が魅力です。

現在は当時の名曲群(「MacArthur Park」、「Wichita Lineman」)が
顧みられる機会が少なく、
意外に聴かれていないアーティストなのかもしれません。
実にもったいないことです。

2010年3月7日日曜日

STEAM HAMMERがリマスターで復刻

博文堂書店木更津店 しばた
スティーム・ハマー
「マウンテンズ」
AIRAC-1567














今週は1月にリリースされた
STEAM HAMMER紙ジャケ4タイトルの中から、
代表作の3RD「MOUNTAINS」を紹介します。

70年代英HRマニアには根強い人気を得ていながら、
これまでは、ドイツのRepertoire等からリリースされていた
輸入盤でしか聴く事が出来ませんでした。
国内盤化は快挙です。
 
本作は70年発表の一番有名なアルバム。
CREAM、FREE、ZEPPELIN、TEN YEARS AFTER等の流れを汲んだ
ヘヴィなブルースHRバンドとして活動していた彼らですが、
本作ではトールキンのファンタジー小説「指輪物語」をテーマとしており、
プログレッシヴ・ロックの要素も加わっています。
曲展開はより複雑になりましたが、
ドヨーンとした暗さが終始つきまとっているのが、
堪らなく魅力的。
この暗さが英国よりもドイツで受けたというのも納得です。
ハイライトとなっているB面のライヴ「Riding On The L&N」では、
TEN YEARS AFTERばりのド迫力なヘヴィブルースが炸裂しています。

一通り、ブルースHRの名盤を聴いたなら、
次はSTEAM HAMMERもどうぞ。
音質も格段に上がっています。

2010年3月1日月曜日

「TAKE IT EASY」のセルフ・カバー収録

博文堂書店木更津店 しばた















ジャクソン・ブラウン
「フォー・エヴリマン」
WPCR-75080

今週は、3月に来日が決定している
ジャクソン・ブラウンのソロ2枚目を紹介します。
1973年発表。

1STではアコースティック・ギターによる
弾き語りを基本としたスタイルでしたが、
本作では一流のセッション・プレイヤー達を迎えて、
バンドサウンドに仕上げています。
ジャクソン・ブラウンの名作群に以後、
欠かさず参加することになるデヴィッド・リンドレー(G)は
本作からアルバムの録音に参加しています。

一流のメンツ(エルトン・ジョン、ジョニ・ミッチェルも参加)が
揃った本作ですが、
スティール・ギターから、
フィドルまで様々な弦楽器を使いこなし、
色彩豊かなアルバムに仕上げた彼の功績は大。
1ST同様瑞々しく繊細で渋い楽曲群が並んでおり、
楽しめる1枚。
他のアーティストにカヴァーされている楽曲を多く含んでいます。

2008年11月に
「紙ジャケ発売決定→諸事情で中止」パターンで
多くのファンを泣かせたのは記憶に新しいところ。
来日で企画が復活すればうれしいです。

2010年2月21日日曜日

クラプトンもいいけど、ピータ・グリーンもね。

博文堂書店木更津店  しばた















ジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズ
「ジョン・メイオールとピーター・グリーン/ブルースの世界」
UICY-93404

数多くの一流ミュージシャンを輩出して
「英ブルースの父」と呼ばれるジョン・メイオール。
本作はJOHN MAYALL & THE BLUESBREAKERSの3RDアルバム。
1967年発表。
 
このグループとして最初に輩出したギタリスト、
エリック・クラプトン(CREAM結成へ)の後釜に
ピーター・グリーンを迎えて制作。
華やかなテクニックで魅せるクラプトンとは違う、
フレディ・キング等からの影響を伺わせる
情感豊かなフレージングを特徴とした対照的な個性を主張しており、
その魅力は特に④「THE STUMBLE」(フレディ・キングのカヴァー)、
⑪「THE SUPER-NATURAL」(PETER GREENの自作)の
2曲のインストで発揮されています。
グリーンも本作のみで脱退、
FLEETWOOD MACを結成することになります。

前作では本場R&Bの影響も引きずっていましたが、
ここではよりソリッドなブルース・ロックへと音楽性が移行しつつあります。
ジョン・メイオールのヴォーカルはともかくとして、
エインズレー・ダンバー(DR.)、ジョン・マクヴィー(B)と
一流のリズム隊がピーター・グリーンを支えており、
緊張感のある演奏が楽しめます。
 
とかく、参加メンバーの華やかな履歴から
研究材料として挙げられるBLUESBREAKERSの作品群ですが、
聴き応えのあるアルバム(特に1968年辺りまで)は多く、
まだ未聴のブルース・ロック・ファンには是非おすすめしておきます。
基本です。

4月2日にユニバーサルのSHM-CD紙ジャケが(本作を含め)
大挙再リリースされますので、この機会にどうぞ。

2010年2月15日月曜日

大きな音で聴きたいライヴ盤

博文堂書店木更津店  しばた















グランド・ファンク・レイルロード
「ライブ・アルバム 」
TOCP-95025

1970年発表のライヴアルバム。
ツェッペリン渡米時の前座として起用され、
観客を熱狂させた際につけられたキャッチ・コピー
「ツェッペリンをぶっとばした」
そのパフォーマンスを当時2枚組のボリュームで収録しています。
米HRのパイオニアとして知られるGFR。
テクニック云々とは別の次元、
気合と迫力だけで凄いと思わせるパフォーマンスは
一度聴いておくべき。
初期3枚から選ばれた楽曲は、
英HRの影響を受けた親しみやすく叙情的なメロディーが印象的。
アメリカならではの大らかなジャム要素は
英国HRの構築美とは別の魅力を持っています。

「世界一大きな音を出すバンド」とされるだけに、
CDのレンジも非常に高く設定されています。
「エンヤの次に店頭演奏」などの際には
気を付けないとお客様を驚かせてしまいます。
(ごめんなさい。)
ご注意を。

2010年2月8日月曜日

ジェフ・ベック、キャリア初期の名盤

博文堂書店木更津店 しばた















ヤードバーズ
「ロジャー・ジ・エンジニア(紙ジャケット)」
 VICP-70091

今週取り上げるのは、YARDBIRDSによる、
英国での2NDアルバム。
1966年発表。
元々、アメリカの黒人音楽(SOUL、R&B)を
演奏していた泥臭いバンドでしたが、
キース・レルフ主導によるPOP化が進行。
結果、2代目ギタリスト、エリック・クラプトンが脱退することになります。
代わりに加入したジェフ・ベックと共に制作したのが本作です。

やはり、ジェフ・ベックによるフィードバック奏法
(アンプによるギター再生音で弦を振動させる)は
格別にカッコイイです。
クラプトンを脱退させてまで拘ったPOP路線は影を潜めており、
ベックを中心としたインプロヴィゼーションが強化。
ブルースロックを土台としつつ、
当時台頭しつつあったサイケデリックな要素も多く含んだ、
実験的で多彩な内容。

本作発表後、ジミー・ペイジ(G)も加入、
伝説のツインリード体制が実現します。
そのシングル音源が⑬⑭(ボーナストラック)です。
B面⑭の方がインプロヴィゼーションが激しく楽しめますが、
ペイジは補佐に回っているので、火花散るとまでは行きません。
それでもロマンを掻き立てる音源であることは間違いありません。
ジェフベックはアルバム、シングルの制作に携わった後、
メンバー、マネージャーと対立。
JEFF BECK GROUPをスタートさせることになります。

2010年1月31日日曜日

ソウルのレコードが作りうる最高のグルーヴの一つ

博文堂書店木更津店 しばた
















キング・カーティス
「ライヴ・アット・フィルモア・ウェスト」
WPCR-75472

今回紹介するのは、
60年代ATLANTIC SOULに於ける看板SAX奏者、
キング・カーティスの1971年発表ライヴ盤。
アレサ・フランクリンのバックバンド、
KINGPINSの一員として前座で登場した時の
音源を編集したものです。

ロックファンに対してのサービスか、
ZEPの「胸いっぱいの愛を」、
プロコルハルム「青い影」をカヴァーしており、
グルーヴィなソウル・インストに仕上げています。
無論、全編素晴らしいのですが、
本来はアンコールで演奏された
1曲目「MEMPHIS SOUL STEW」が最高。
ライヴ最後のメンバー紹介兼ご挨拶といった
各メンバーのソロパートを含んだお祭り騒ぎの楽曲。
総勢10名以上の大所帯でビリー・プレストン等、
一流メンバーがそれぞれ見せ場を作りながら、
大きなうねりを作り出していく様は圧巻。
このグルーヴを生み出している源はリズム隊。
若き日のバーナード・パーディー(DRUMS)と
ジェリー・ジェモット(ベース)の貢献は大です。

最後になってしまいましたが、
リーダー、キング・カーティスも大活躍です。

2010年1月24日日曜日

 「Make Her Mine」収録、デラム・レーベルのモッズ編集盤

博文堂書店木更津店 しばた
















オムニバス
「THE MODS SCENE 」POCD-1298

これまでは「直近にリリースされたアルバムを出来るだけ紹介しよう」
と心掛けてきましたが、より幅広いタイトルを載せたいと思い、
今週からは私自身の棚から抜き出したものも併せて紹介いたします。

というわけで、
棚の最初の段(BRITISHコーナー、BEAT/R&B)より、
モッズのオムニバス盤です。

英国の老舗レーベルDERAM(=DECCA)の創立何周年かの記念として、
60年代の音源を中心としたコンピレーションがリリースされたのですが、
本作もそのうちの1枚。

ジーンズのCMで使われて以来、
今日までBGMとしてTVなどで耳にするHIPSTER IMAGEの
激レアシングル「Make Her Mine」を収録している為、
本作のみ日本盤としてリリースされました。
1999年にリリースされたものですが、
好評なのか今日でも型番が生き残っており、
オムニバスとしても異例のロングセラー・アイテムとなっています。
 
60年代英国の若者によるムーヴメント、
MODSに支持された音楽(主に米国のR&BやSOUL、
そしてBRITISH BEATなど)をコンパイルしたもの。
とはいえ、英国のレーベルだけに
本場米国のブラック・ミュージックが収録されているわけではなく、
主にBRITISH BEAT(一部、BEATの次のムーヴメントにあたる
PSYCHEDELIC ROCKもあり)で纏められています。
目玉はもちろん、HIPSTER IMAGE(いつ聴いてもワクワクさせてくれます)ですが、
他にもTHE POETS「THAT'S THE WAY IT'S GOTTA BE」など
レア音源を多数収録しており、充実した内容。

英BEATマニアは当然持っている本作ですが、
リマスターされたBEATLESの初期作品が気に入った方や、
CDショップ大賞にも入賞しているBAWDIESあたりから
英BEATに入ろうという初心者の方にも、
オススメできる充実の楽曲群。
日本盤には各グループ、
楽曲の詳細な解説が付いているのもポイント。

最後に 
リレーブログ365日更新、
今年こそは実行したいですね。
取り敢えず週1で7人投稿すれば達成出来ると思うので、
協力してくれる有志、待っています。

2010年1月17日日曜日

ブライアン・オーガー、プログレに転向。

博文堂書店木更津店 しばた














ブライアン・オーガーズ・オブリヴィオン・エクスプレス
「ブライアン・オーガーズ・オブリヴィオン・エクスプレス」
IECP-10204


昨年12月にリリースされたブライアン・オーガーHDCD紙ジャケ・シリーズ第2弾は、
TRINITYに続き、結成したグループOBLIVION EXPRESSの初期作品。
本作は1970年に発表された1STアルバム。
 
 60年代後半までTRINITYでモッズ・オルガンを鳴らしていたオーガーも
最終作「BEFOUR」ではジャズ・ロックへと完全にシフトしていました。
メンバーを一新、先鋭的な高度なテクニックを持つメンツを
揃えた新グループ一作目の本作でも、その延長線上にある(時流に乗った)
プログレッシヴなジャズ・ロックを指向しています。
 
インプロヴィゼーションの充実が図られて、
緻密な演奏が楽しめる一方で、グルーヴィな魅力が充満。
そこにはオーガー元来のルーツである米R&Bだけでなく、
アフロ・ファンク由来のノリが含まれています。
その影響の根源にあるのは同年にリリースされた
電化マイルスによる究極の名盤「BITCHES'BREW」。
そこでギターを務めるジョン・マクラフリンによる
ソロアルバムより選曲した「DRAGON SONG」のカヴァーを
一曲目に持ってきているのも、そのあらわれでしょう。
ファンキーなプログレッシヴ・サウンドが聴ける、
今日でも刺激的な一枚です。

2010年1月10日日曜日

イギー・ポップ初期の最高傑作

博文堂書店木更津店 しばた













イギー・ポップ
「ラスト・フォー・ライフ」
TOCP-53897 

1977年2NDアルバム。
1STから引き続き、
デヴィッド・ボウイのプロデュースにより、
制作されました。
先週と同じことを書いてしまいますが、
やはり本作もデヴィッド・ボウイの作曲・アレンジが
全面的に冴え渡っているアルバムです。
 
ただ、前作ではボウイにもたれかかっていたイギーが、
本作ではリハビリを経て完全復帰、
しっかりと立ち上がり人生を謳歌している様が
聴いていて伝わります。
前作には無かったイギー主導の
シンプルなロックンロール要素が増えているのも特徴。
結果、当時のボウイ作品ならではのデカダンな雰囲気に
VELVET UNDERGROUNDのような妖しさが加わって
独特の魅力を醸し出しています。
 
英ロックマニア向けの情報としては、
RICKY GARDINER(70年代英VERTIGO所属、
BEGGARS OPERAのソングライター)が
曲の共同作者として名を連ねている点にも注目です。
 
3ヶ月限定なのでお早目にご注文を。

2010年1月4日月曜日

ジャケのポーズは太極拳らしいです

博文堂書店木更津店  しばた



イギー・ポップ
「イディオット」
TOCP-53557

今回はEMIの3ヶ月限定廉価再発(1500円)のラインナップ90枚より
イギー・ポップを紹介します。
同時期にワーナーからSTOOGESの紙ジャケが再発されているだけに
キャリアを振り返るには絶好のタイミングでしょう。
 
本作は1977年にリリースされたファースト・アルバム。
ドラッグ漬けでどん底状態であったイギーを救うべく、
最大の後援者といえるデヴィッド・ボウイ(そういえば彼も最近載せました)が
プロデュースを担当した一枚です。

全曲ボウイとイギーの共作ということですが、
同時期のボウイ作品(ベルリン期)をより粗くした印象で、
(「すべての若き野郎ども」の例も想起させる)
これぞボウイ印のオーバー・プロデュース。
デヴィッド・ボウイ60%と言うところでしょうか。
クレジットはありませんがボウイ作品に於ける強力ブレーン、
トニー・ヴィスコンティもリミックスに参加していますので、
英国臭を強く感じさせます。
 
結果、以後のソロ作品とは一線を画す貴重なアルバムとなりました。
当時から賛否両論あった本作ですが、
今だからこそ興味深く聴くことが出来ます。
先に述べましたが、3ヶ月限定(3月初めまで)なので
お早目にご注文を。