2010年5月25日火曜日

今度こそ、廃盤になるまえに買っておこう

博文堂書店木更津店 しばた


















クリス・レインボウ
「ホワイト・トレイルズ」
VSCD-3339

今週は、私が知らない間に再発されていた英国のSSW、
クリス・レインボウの3rdアルバムを紹介します。
1979年発表。
英国人でありながら、
爽やかなコーラス(多重録音)が印象的なPOPサウンドは、
中期BEACH BOYSを想起させるアメリカ志向です。
ベテランのセッション・プレイヤーが多数参加しており、
第二期JEFF BECK GROUPに参加していた
マックス・ミドルトン(ギター)など、
黒めの編成なことも、ポイント。
残された3枚のアルバムの中でもAOR度が高い本作は、
最もアメリカ寄りとも言えますが、
楽曲の粒が揃った最高傑作です。

英国特有の憂いを含んだメロディに気がつくころには、
本作の魅力にとりつかれていることでしょう。

2010年5月19日水曜日

米ブルースと英サイケデリックの融合

博文堂書店木更津店 しばた


















ケヴィン・コイン
「ケース・ヒストリー」
AIRAC-1470


1972年作品。英国のブルース・ロック・バンド、
SIRENのヴォーカリストが、
グループ解散後にリリースしたソロ1作目。

まず、SIRENについて説明します。
SIRENは、ジョン・ピールが設立したダンデライオン・レーベルに所属していたグループ。
黒人音楽をルーツとした、ホワイト・ブルース系統の音楽で、
ヴォーカルのケヴィン・コインも、
伝統的シャウト・スタイルを持ち味としています。
ミック・ジャガーに似ているとも言われますが、
語尾で舌を巻く爬虫類系(アクセルローズなど)のクセを持っているのが特徴的。
ROLLING STONESほど洗練されておらず、
泥臭いブルース、フォークをやっています。

本作も、バンドの音楽性を引き継いだ作品となっていますが、
所々で、サイケデリック趣味が出ており(もう時は1972年だというのに)、
いくつかの楽曲は、幻想的なサイケデリック・フォークとなっています。
そこではSIRENの泥臭さとは一線を画した哀感を楽しむことが出来ます。

2008年にリリースされているものですが、
単独でのCD化は恐らく初めてでしょう。
英アンダーグラウンド好きなら満足出来る一枚。
機会があれば是非。
本作後、英VIRGINへ移籍して作品を発表し続けます。
70年代後半までは特に傑作が揃っています。

2010年5月10日月曜日

「Do Me」以外も聴き所多し

博文堂書店木更津店 しばた


















テディ・ペンダーグラス
「テディ」
EICP-1334

今週はソウルの棚から。
今年1月に亡くなってしまったテディ・ペンダーグラスの
1979年3RDアルバム。
セクシーなバリトン・ヴォイスが大変魅力的で、
その声を生かしたバラードナンバーを得意とする
偉大なソウル・シンガーでした。

今回CD化された(意外にも国内では初めてのCD化となります)
フィラデルフィア時代のアルバムは全て素晴らしい内容ですが、
やはり「ひげダンス」のテーマとして使われた元曲
「Do Me」が収録されている本作が一番人気でしょう。
前半を得意のラブソング、後半をディスコ・ナンバーで揃えた構成になっており、
70年代ブラック・ミュージックの熱狂を味わうことが出来る名盤。
ジャケも最高です。

2010年5月3日月曜日

ジャケに偽りなしの叩きっぷり

博文堂書店木更津店 しばた


















アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ
「フリー・フォー・オール」
TOCJ-8553

今回は「BLUE NOTE BEST & MORE」シリーズから一枚紹介。
番号53番のアート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ
「フリー・フォー・オール」、1964年録音です。
 
ジャズ・メッセンジャーズの作品群の中では後期に属するものなので、
有名な「バードランドの夜 1,2」や「モーニン」程の知名度はありませんが、
インパクト抜群の内容。

メンツはフレディ・ハバード(tp)、カーティス・フラー(tb)、
ウェイン・ショーター(ts)、シダー・ウォルトン(p)、
レジー・ワークマン(b)、アート・ブレイキー(ds)。
全4曲素晴らしいのですが、
やはり冒頭1曲目のタイトル曲。
ブレイキーの超人的手数のドラムに煽られて、
全メンバーがテンション最高潮で暴れまわる熱狂が楽しめます。
ライブ盤よりも、熱いと書いておきましょう。
 
さて、1100円でブルーノートの名盤が買えてしまうというこのシリーズも、
7月を持って出荷停止となるそうです。
全220タイトル、全て素晴らしいものですので、
興味を持ったアルバムだけでも購入されておくことをオススメします。